写真好きならば、一度は鉄道を撮りたいと想ったことがあるはず。
そんな人たちを、尽きせぬ愉しみへと導く、新たな写真講座がはじまります。
第1回「鉄道風景写真」の魅力
「鉄道ほど旅情を感じさせてくれる乗り物はないのでは…」と、私は思います。
ターミナル駅のホームで、遠くへ旅立とうとしている特急列車の優雅な姿を見ているうちに、思わず飛び乗ってしまいたい気分になった経験はありませんか?
あるいは、テレビに映るローカル線の何気ない映像を見て「旅に出たい」と感じる方も多いと思います。
北海道から沖縄まで、日本にはすべての都道府県に鉄道があります。国土面積あたりの鉄道の密度は、世界的にもまれなほど高さを誇っています。私たち日本人にとって「鉄道」は身近な存在であり、何処までも続く2本のレールは、人々を果てしない旅へと誘います。
日本列島は南北に長く、緻密で変化に富んだ地形に恵まれています。
加えて春夏秋冬の明確な四季を持ち、紅
葉から雪景色、花々咲き誇る季節へ鮮やかに変化を見せます。季節と呼応するように繊細で豊かな自然が、風景を生み出してゆきます。
山間部では深い渓谷を縫うように、海岸線では大海原を背景にして線路が敷かれ、季節移ろう風景のなかを列車が走っています。
風景を「舞台」とすれば、走る列車は「役者」でしょう。日本の鉄道には多種多様な役者がそろっているのも魅力です。時速300kmで疾走する新幹線。雄大な風景のなかをコトコト走るローカル線。多くの人々を運ぶ通勤電車。夜を徹して走る夜行列車。各地で復活運転される蒸気機関車。バリエーション豊かな列車と、各地、各季節の風景との組み合わせを考えるだけでも、想像がどんどん広がり、架空の旅を楽しむような気分になります。
©Koji Yoneya
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