写真好きならば、一度は鉄道を撮りたいと想ったことがあるはず。
そんな人たちを、尽きせぬ愉しみへと導く、新たな写真講座です。
作例G 線路を画面の対角線に配置することで、列車と風景の組み合わせが明瞭な写真となった。米坂線今泉駅から萩生駅間で。 キヤノンEOS-5DMarkII、EF28mmF1.8L USM
作例H 作例Gと同一ポイントから同じレンズで、アングルを変えた例。「田んぼ」以外なるべく画面から排除することで秋がより強調された。畔道のつくる「幾何学模様」が良いアクセントとなった。
作例I 作例G、Hのポイントから反対方向を向いて撮影。同じ撮影場所でも、違う印象の写真を撮ることができた。 キヤノンEOS-5DMarkII、EF24-105mmF4L IS USM
鉄橋や築堤は、風景のなかで列車がより格好良く見える「ステージ」といえますが、田園地帯に線路が続くような区間でも、素晴らしい撮影場所になり得ます。線路の走る向きや背景の山々などを観察してみましょう。
田園地帯のようなフラットな場所では、道路が線路の上を越える「跨線橋(こせんきょう)」から撮影するのも良い方法です。高い場所から見下ろすことで「ひろびろ感」が表現できます。作例GとHは同じポイントから、同じレンズ(広角)で撮影したものです。Gは列車が中心ですが、Hは黄金色の稲穂が波打つ風景を強調。フレーミングのとり方で全く印象の違った写真となりました。さらに作例Iは、線路が跨線橋を抜けた逆側を望遠レンズで撮影したものです。同じ撮影場所でも、フレーミングによって何パターンもの絵柄を撮ることができますので、アングルを工夫してみましょう。
冬場は太陽光線も低く、日照時間も短いもの。たちまち山影に隠れてしまう山間部などよりも、平野部の方がより長い時間撮影を楽しむことができます。そんなことも考慮しながら、撮影地を探してみて下さい。
撮影場所、アングルなどに加えて、光線は写真に表情を生み出す重要な項目になります。次回のテーマは「光」を中心に露出の話などに進みたいと思います。

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<コラム>
列車の安全運行があってこその鉄道風景写真です。安全で楽しく撮影するためにも、最低限のマナーは守りたいものです。
撮影のこころがけ
線路に立ち入ったり、必要以上に接近したりしないようにしましょう。走行中の列車を停止させれば、場合によっては罪に問われます。走行中の列車正面に向かってのストロボの使用は、運転の妨げになりますので厳禁です。停車中であっても運転士に断りを入れるくらいの配慮が欲しいものです。
立ち入り禁止の場所へ入らないのはもちろん、私有地、田畑などの耕地へ立ち入ることは控え、どうしても入る場合には、必ず許諾を得てから行いましょう。ゴミは持ち帰るなどは言うまでもありませんね。
一人一人の行動を地元の人たちは見ています。謙虚な気持ちで撮影を楽しみましょう。
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よねや・こうじ
1968年山形県天童市生まれ。東京工芸大学写真科卒業。
安達洋次郎・真島満秀に師事の後フリーランスとなる。
鉄道と人の結びつきをテーマに日本と世界の鉄道を撮影。
著書に『木造駅舎の旅』(INFASパブリケーションズ)
『ニッポン鉄道遺産』(斉木実氏と共著、交通新聞社)など。
日本写真家協会(JPS)会員。
http://www.geocities.jp/
yoneya231/
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