home > 鉄道風景写真講座 > 撮り鉄、今日もどこかで運行中 第9回 米屋浩二(よねや・こうじ)
撮り鉄、今日もどこかで運行中

写真好きならば、一度は鉄道を撮りたいと想ったことがあるはず。
そんな人たちを、尽きせぬ愉しみへと導く、新たな写真講座です。

第9回 夏の鉄道風景(1)

 夏の鉄道風景写真講座は2回に分けてお送りします。
 1回目は梅雨の時期に時間を少し戻して、雨の鉄道風景撮影の楽しみ方をご紹介します。夏の夕立や雨天の撮影にも応用してみて下さい。



箱根登山鉄道名物「あじさい電車」を撮る

 神奈川県の小田原から箱根湯本を経て、強羅までの15.0kmを結ぶ箱根登山鉄道。国際的な観光地「箱根」において、重要なアクセスルートの一部を担うと同時に、スイッチバック運転など、日本有数の山岳鉄道として魅力いっぱいの鉄道です。
 急峻な地形を縫うように敷かれた線路の沿線には、紫陽花が鉄道社員の手によって植えられてきたといいます。現在は1万株を越えるという紫陽花が、梅雨時(6月中旬から7月中旬)に開花し見頃を迎えます。初夏を代表する風景として、箱根登山鉄道で紫陽花を撮影しました。

1. 沿線に約1万株の紫陽花が植えられている箱根登山鉄道。6月中旬頃から7月中旬頃まで涼しげな色彩の花々が目を楽しませてくれる。箱根登山鉄道宮ノ下駅から小涌谷駅間で。 キヤノンEOS-5DMarkII、EF24-105mm F4L IS USM


 (写真1)はズームレンズを望遠側にセット、手前の紫陽花にフォーカスを合わせ、やって来た電車はフォーカスアウトのままレリーズ。花の存在を主題に置いて浮かび上がらせてみました。この他にも、ワイドレンズで絞り込んで被写界深度を深くし、花と電車の両方をハッキリと見せる撮り方もあります。何れにしても花と電車を組み合わせて撮る場合は同じような写真になりがちです。アングルや撮影する時間帯に工夫して、変化をつけてみましょう。
 撮影中、通り過ぎる電車の側面に紫陽花が映り込んでいるのを偶然に発見。そこで窓やボディーに花々が反射した部分を切り取ってみました。電車も紫陽花色に染まった姿が印象的な作品となりました(写真2・3)。
 紫陽花の時期には撮影者も多く、線路に寄りすぎて電車を止めてしまうケースもあると聞きます。線路には寄りすぎないようにする他、立ち入り禁止の場所には入らないようにして撮影を楽しみましょう。


2. 電車の側面への映り込む様子を発見し、作画に入った最初の1枚。電車の窓枠にピントを合わせてみた。箱根登山鉄道宮ノ下駅から小涌谷駅間で。 キヤノンEOS-5DMarkII、EF70-200mmF2.8L IS USM
 
3. 紫陽花の映り込みをよりアップで捉えた1枚。AFが追従しずらいので、ピント合わせはマニュアルで行った。箱根登山鉄道宮ノ下駅から小涌谷駅間で。 キヤノンEOS-5DMarkII、EF70-200mmF2.8L IS USM(エクステンダー×1.4使用)
4. 6月中旬から7月中旬の18時30分から22時まで、箱根登山鉄道沿線では紫陽花のライトアップが行われる。箱根登山鉄道大平台駅から宮ノ下駅間で。 キヤノンEOS-1v、EF70-200mmF2.8L IS USM PROVIA 100Fプロ






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