home > 鉄道風景写真講座 > 撮り鉄、今日もどこかで運行中 第9回 米屋浩二(よねや・こうじ)
撮り鉄、今日もどこかで運行中

写真好きならば、一度は鉄道を撮りたいと想ったことがあるはず。
そんな人たちを、尽きせぬ愉しみへと導く、新たな写真講座です。

雨の鉄道風景に人々の営みを見る

 町中でも“雨の日ならでは”という光景に出会います。路面電車の万葉線では、激しい雨のなか、軌道内に溜まった水を蹴立てながら逞しく走っているのが印象的でした(写真13)。(写真14)は駅へと急ぐ学生の後ろ姿をスナップ。傘と木造駅舎の瓦屋根の組み合わせでしっとり落ち着いた写真となりました。

13. 富山県高岡の万葉線で、電車が水しぶきを上げて走る姿に出会った。道路の低い箇所に水たまりができたようだ。このような情景も路面電車ならでは。万葉線旭が丘駅から荻布駅間で。 キヤノンEOS-1v、EF70-200mmF2.8L IS USM PROVIA 100Fプロ
 
14. 傘をさして駅へと急ぐ通学の高校生。背景となった木造駅舎の瓦屋根もしっとり落ち着いた雰囲気だ。城端線戸出駅で。 キヤノンEOS-1v、EF70-200mmF2.8L IS USM PROVIA 100Fプロ
15. 2001年ミャンマーを訪問、支線で働く蒸気機関車に出会った。夕方スコールに見舞われて、本降りとなった乗客が足早に線路を越えてホームへ向かう。 ミャンマー鉄道 BAGO駅で。キヤノンEOS-5、EF28mmF1.8 USM トライX



 雨の風景に限らず、その時々で目に留まったものを撮影してみることが大事です。(写真16)は、雨に濡れた線路が照明灯に浮かび上がった光景です。輝く線路に旅情を感じました。強い雨が蒸気機関車に牽かれる旧型客車の屋根を打つ光景も印象的でした(写真17)。(写真18)のように、虹と一緒にお気に入りの鉄道風景を撮ることができたら最高ですね。

 
16. 雨の青森駅構内。ヤード灯に照らされたレールが浮かび上がり、旅情を感じる風景だった。ポジフィルムだが、雰囲気重視で補正フィルターを使わずに撮影した。東北本線青森駅で。 キヤノンEOS-1v、EF70-200mmF2.8L IS USM PROVIA 400プロ
 
17. 只見線に蒸気機関車が走った夏の日、突然の豪雨のなか停車するSL列車の屋根を撮影。屋根を打つ雨と機関車の蒸気と煙が情景を生み出していた。只見線会津坂下駅にて。 キヤノンEOS-1v、EF70-200mmF2.8L IS USM PROVIA 100Fプロ
 

18. かつては碓氷峠へ向かう機関車たちの前線基地だった信越本線横川駅。現在は「碓氷峠鉄道文化むら」となっている。構内を見下ろす岩の上に立てば、横川の町に虹がかかった。雨上がりの一コマ。信越本線横川駅で。 キヤノンEOS-20D、EF17-35mm F2.8L USM

よねや・こうじ

よねや・こうじ

1968年山形県天童市生まれ。東京工芸大学写真科卒業。
安達洋次郎・真島満秀に師事の後フリーランスとなる。
鉄道と人の結びつきをテーマに日本と世界の鉄道を撮影。
著書に『木造駅舎の旅』(INFASパブリケーションズ)
『ニッポン鉄道遺産』(斉木実氏と共著、交通新聞社)など。
日本写真家協会(JPS)会員。
http://www.geocities.jp/yoneya231/
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