写真好きならば、一度は鉄道を撮りたいと想ったことがあるはず。
そんな人たちを、尽きせぬ愉しみへと導く、新たな写真講座です。
第10回 夏の鉄道風景(2)
夏の鉄道風景写真講座・第2回目は真夏の鉄道風景です。
今年の夏は猛暑となり厳しい残暑が続きます。もう少しの間、夏らしい鉄道風景に出会うことができそうです。撮り残した夏の鉄道風景撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
夏の海景色を撮る
夏の鉄道風景と聞いて思い浮かべる項目の一つに、海辺を走るシーンがあります。日本は海に囲まれているので、美しい海岸線に沿って敷かれた路線が多くあり、それら海辺の風景と鉄道を組み合わせた撮影を楽しむことができます。
(写真1)は山陰本線を走る列車です。京都から下関(幡生)まで全長673.8kmにも及ぶ山陰本線は、兵庫県の城崎温泉以西の大半の区間が日本海に沿って敷かれています。線路は所々で海岸線ギリギリを通っており、海の景色を存分に楽しむことができる路線のひとつです。
(写真1)はそんな山陰本線のなかでも海岸の絶景が連続する、島根県西部で撮影したものです。セルリアンブルーの海と抜けるような青空、水平線に浮かぶ小島(高島)の島影が良いアクセントとなりました。波が寄せる岩礁付近を見ると、海水が透き通っているのが清々しいです。
実はこの写真、偏光フィルター(PLフィルター)を使用しています。偏光フィルターは水面やガラスなどの反射を抑えると同時に、色彩コントラストを高める効果があります。使用条件によっては、空や海、入道雲、山肌の緑などをより鮮やかに強調して撮影することができます。夏の鉄道風景写真に一度使用してみてはいかがでしょうか。
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1.
夏の海岸風景は、ぜひ青空の下で撮影したい。海面は空の表情を反射するので、曇り空では気持ちの良い結果は得られない。晴天下、偏光フィルターが海水の透明度を鮮明にしてくれた。山陰本線岡見駅から鎌手駅間で。
キヤノンEOS-5DMarkII、EF24-105mm F4L IS USM (偏光フィルター使用)
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■ 偏光フィルターの作例 ■
露出の基準値を持とう
偏光フィルターの使用は、あくまでも効果をねらったものです。フィルターに頼らずとも良い結果を得られることは言うまでもありません。(写真6)はポジフィルムで撮影。フィルター不使用ですが、見たままの海の青さが撮影できました。
いずれの場合でも露出の設定が重要となります。僕の場合ISO100のポジフィルム使用時では、「1/500秒 F5.6」(デジタルの場合はこの値から更に露出を詰めている)を日中晴天下順光の基本露出にしています。
日中晴天下順光「1/500秒 F5.6」の基準値を念頭に、どんな条件下でもこの値と照らし合わせて足し引きすることで微調整します。「太陽が薄雲に入ったのであと1/3開けたい」、「車体が白いのであと1/3絞りたい」など…。迷った場合には設定範囲内で露出を変えてくれる「AEB」(Auto Exposure Bracketing)の機能を使用するのも良いでしょう。
©Koji Yoneya
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