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撮影テクニック
被写体だけをシャープに見せる
被写体はシャープに、しかし背景は適度にぼけているという写真を得たい。その場合は、絞りを段階的に変えて撮り、被写体と背景の見え方のバランスのいい写真を選ぼう。
順光と逆光による被写体の表情の違い
絞り値f8.0で撮影
絞り値f8.0で撮影
絞り値がf8.0での撮影。被写体のシャープさと背景のうるささのバランスから、このショットを選択。背景の布のしわが見えているが、それほど気にならなず、植物に視線が行く。
絞り値f16で撮影
絞り値f16で撮影
上の作例から2段絞ったf16で撮ったもの。背景の布のしわがハッキリ見える。植物はシャープに見えるが、背景も気になってしまい視線がさまよう。
 写真をシャープに見せるには、基本的には絞りを絞り込んで撮影すればよい。f5.6よりもf8.0、f8.0よりもf11、f11よりもf16といった具合だ(※)。ただ、絞れば絞るほど被写界深度が深くなり、ピントを合わせた場所以外もシャープに見えだしてくる。主被写体(作例で言えば植物)をシャープに見せつつ、背景から浮き立たせるにはどうすればいいだろうか。
 屋内でモノ(静物)を撮るような場合、背景に市販のバックペーパーなどを用意できれば、絞り込んでも背景はうるさく感じないだろう。しかし、カーテンや布などで代用しようとすると、ドレープやしわが目立ってしまうことがある。被写体と背景の距離を十分に取れればいいのだが、一般家屋の屋内では設置スペースにも限界がある。
 そのような場合は、絞り値をいくつか変えて、バランスの良い写真を見つけるようにしたい。

※絞りすぎると回折により逆にねむく感じられることもある
 作例は、上は絞り値がf8.0、下はf16。絞り開放のf3.0からf32まで1段ずつ絞り値を変えて撮った中から比較用に2枚を選んだものだ。
 上のf8.0の作例は背景の布の折りじわが多少見えてはいるが、被写体をシャープに見せたいという意図から選んだもの。人によってはこれでも背景がうるさく感じられるだろうから、その場合は、さらに絞りを開けたカットが選ばれるだろう。
 対して下の作例は絞り値をf16として撮ったもの。これだと明らかに背景の布のしわがうるさく感じられる。
 ちなみに植物と背景との距離は1m弱、カメラと植物の距離も1mほどで、レンズは105mmマクロを使用。露出モードは作例ではマニュアルだが、絞り優先AEも便利だ。
 被写体と背景の距離が十分に取れない条件での撮影は、このように段階的に絞りを変えて撮り、その中からセレクトするという方法を試みよう。
 以下、参考までに絞りを変えて撮ったその他のショットを掲載する。

絞り値:f3.0 絞り値:f4.0
絞り値:f3.0
絞り値:f4.0
絞り値:f5.6 絞り値:f11
絞り値:f5.6
絞り値:f11
絞り値:f22 絞り値:f32
絞り値:f22
絞り値:f32
写真:片岡 祥
文:編集部

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