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撮影テクニック
光の向きと被写体の表情
写真を撮るとき、気になるのが光の方向だ。光の向きには、順光、逆光、半逆光、サイド光などがあり、それぞれの選び方で被写体の印象が大きく変化する。
順光と逆光による被写体の表情の違い
順光で撮影 逆光で撮影
順光で撮影
被写体に対し正面から光が当たるようにして撮影したもの。隅々までよく見えるが、フラットで抑揚のない写真に仕上がる。写真作品としてはあまり面白みがないが、被写体を正確に伝えることができる。
逆光で撮影
被写体の後方から光が当たるようにして撮影。これは、完全に真後ろではなく右奥から光りが入るようにした半逆光に近い条件。明暗差が生まれ、陰影に富むことで、表情豊かな写真に仕上がる。
 まずは、上の2つの写真を見比べてほしい。どちらも家屋の窓際で、窓ガラスを通して入る外光で撮影したものだ。時間は昼過ぎで、当日の天候は曇り。 被写体の花瓶の下にはケント紙を敷いている。
 さて、どちらが印象的に見えるだろうか? おそらく多くの人が「右」と答えるのではないだろうか。種明かしをすれば、左は「順光」で撮ったもの、右は「逆光」で撮ったものだ。
 順光とは、被写体にカメラを向けたとき、光源(この場合、外光が入り込む窓ガラス)が撮影者の背後に位置する条件のことで、光は被写体の正面に当たる。逆光とは、カメラを向けた被写体の向こう側(奥側)に光源が位置する条件のことで、光は被写体の後ろ側に当たる。
 なぜ逆光で撮ったものが順光より印象的に見えるのだろうか。それは逆光で撮ったもののほうが明暗の差が生まれ、また影がグラデーションになるなど陰影にも富むからだ。それによって、被写体に立体感や奥行き感、表情が生まれ、印象的に見えてくる。
 一方の順光のほうは、被写体の見えている側、全体に光が回っているため、立体感や表情に乏しく、フラットに見える。
 このように静物(人物などでも同じように考えて良い)を撮る場合、順光で撮るよりも、逆光で撮った方が、印象や存在感が強い表現となる。
  ただし、太陽の直射光やそれに準ずるような強い光源(フラッシュなど)を利用する場合は、明暗の差が激しくなり、ハイライトが飛んだり、シャドウが潰れたりする。どこまで階調を出すかは意図によるが、飛びや潰れが気になる場合は、光源と被写体の間にトレーシングペーパーなどを広げて光を拡散(ディフューズ)させるといいだろう。それでもシャドウが潰れてしまうような場合は、被写体を挟んで光源の反対側に、白いレフ板を配置して影を明るく起こすというテクニックを使うこともある。
 ちなみに下は被写体の向かって右側に光源が位置する場合の作例だ。逆光では明暗差がつきすぎるという場合は、サイド光にすると明暗差を和らげることができる。

サイド光で撮影
サイド光で撮影
サイド光は、その名の通り順光と逆光の中間、被写体の横に光源を配置する。これも逆光撮影のように明暗差や陰影が生まれるが、逆光よりも柔らかな印象になる。
写真:片岡 祥
文:編集部

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