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選者より総評にかえて(大山高)

開設して間もないサイトにかかわらず、多数の応募を賜り、みなさまには感謝申し上げます。季節柄、紅葉がらみの風景写真の応募が多数よせられました。反面、家族写真以外で正面から人間を捉えた写真の応募が少ないのが気になりました。言い換えると…風景や事物を通して自分の心情を投影するような、主観的な写真が目につきました。
写真は、自己表現にこだわると広がりを失います。限定した意味しか伝えられなくなるからです。そうした写真は、見る側にしてみればつまらない写真として映ります。趣味としてお気軽にカメラを楽しむ限りでは、もちろんそれでかまいません。しかし、そのままでは、自己満足的な写真の領域を越えることは出来ないのです。
ちょっと難しい話になってしまいますが、 “見ることは、見られること”でもあるのです。それは、対象が人間に限ったことではありません。風景や事物、動物であっても同じことです。写真には、怖いくらいに人柄がでます。あなたがシャッターを押した瞬間、相手からも見られていることを忘れないでください。
前置きが長くなってしまいましたが、初回ということでご容赦願います。
それでは、選外の写真を参考にして具体的に解説いたします。作例に使わせて頂いた写真は、いずれも優秀な作品です。しかし、いま一歩のところで入賞には届きませんでした。どこがいけなかったのでしょう……。問題点を一緒に検証してみたいと思います。
この3点は、選者たちの関心を呼んだものの、惜しくも競り負けてしまった作品です。この方たちは、風景であってもきちんと相手に対し尊んでいる姿勢がみてとれます。しかし、たまたま風景写真の応募が多かったなかで選外となってしまいました。あらかじめ応募が集中しそうなテーマを避けることは入賞への近道かもしれません。
この4点も秀作です。カメラの腕前はたいしたものです。しかし、いつかどこかで見たような写真は、最終的には選外になってしまうことがあります。ベテランになればなるほど気をつけなくてはいけない落とし穴です。実力はあるのですから、自分なりの作画を工夫して他の人にはマネできない写真を心がけると良いでしょう。
この3点はそれぞれユニークな視点を感じさせる作品です。それぞれ、写真への意欲と強烈な自己主張を感じます。しかし、<自己表現=ひとりよがり>に見えかねないような配慮が必要です。そこが写真で心象を表現することの難しいところですね。

「鳩」
iijimanさん
iijimanさん

「ダッシュ」
masahirosさん
masahirosさん
最後に、意外性と言う意味でこの2点を取り上げておきます。鳩の写真は、選考会で大ウケでした。良いとか悪いとかいう判断をよせつけない写真なのですが、シュールです。通常の視覚では捕捉できないものが、写真にはあらわれることがあります。カメラ・アイという言葉を久しぶりに思い出しました。
今回の応募作品を分析すると、以上のような傾向がみられました。
今回の応募作品を分析すると、以上のような傾向がみられました。










