

アサヒカメラ.netは昨年の11月にオープンし、同時に「写真の殿堂」もスタートしました。はじまってまだ半年ほどですが、高い水準の写真が集まる場所として成長しつつあります。日頃から、熱心に投稿されているメンバーの皆さんには、あらためて感謝を申し上げます。
皆さんの応募作品を見させて頂いて、この欄では、そのつど気づいたことを述べてきました。今回は、これまで述べてきた応募する上での注意点をまとめてみましたのでご覧ください。
1)応募のボタンを押す前に
締め切りは月末です。焦って応募する必要はありません。ご自分の作品を吟味する時間はたっぷりあります。他の方の作品をじっくり見た上で応募してかまいません。また、季節柄、応募の集中しそうなテーマを避けることも作戦のうちです。
2)マイページの充実をはかる
入賞ラインの判定に迷った時は、マイページを見ています。そこにある複数の写真を見ることにより、作者の嗜好や写真の傾向がはっきりとしてきます。その次に、プロフィールを見ます。作品が生まれてきた背景を読み解くヒントとして役立っています。生まれ年と居住地、また職業も示して頂けると助かります。ブログやホームページを作成されている方は、そちらも参考にしています。良い作品を見過ごさないように、そのような情報も含めて判断しています。
3)「報告写真」や「説明写真」で終わらせない
「写真の殿堂」では、作品が放つ表現力を何より重要視しています。身の回りでおきた出来事の報告や説明、あるいは、単にご自分の感想を言い表すために撮った写真にとどまらず、写真芸術としてもうひとつ上のランクを目標にしてください。そのためには、タイトルの付け方にも工夫が必要です。
4)すぐれた写真作品には、眼には見えない何ものかが写っている
目の前の情景に感動し、そのままの感激を持ち帰ろうと率直にシャッターを切る。しかし、そうして生まれた写真が、かならずしも見る側の感動を呼ぶとはかぎりません。では、そこに足りないものは何か。これまで、私はそれを「気配」という言葉を使って説明してきました。 私が、写真を鑑賞する際に最も愉しみとするところは、作品に封じ込められた「気配」に感応することです。また、そういう自分でいられるように心がけています。写真作家の個展や写真集、美術館など毎月沢山の写真を見る機会に恵まれています。それと同時に「写真の殿堂」の応募作にも、等しく同じ視線を注いでいます。メンバーの皆さんが、ご自分の作品に、「気配」を封じ込めることができるようになるためには、もちろん不断の努力が必要だと思います。常日頃から良質な芸術作品と接して、眼や心を肥やすことも忘れないでください。
5)ひとりよがりに見えない作品づくりを
写真を自分の感情に従属させすぎると、しばしば自己満足に陥り、結果として、ひとりよがりな作品になってしまいがちです。そこから抜け出し、「多くの人と分かち合う」という意識を持った表現へ脱皮することを目指してください。
6)ポスターや看板の安易な撮影を封印する
街を歩いていると、ポスターや看板、ウインドウディスプレイ等の絵柄や文字情報には興味を惹かれるものです。そこに反応することは、感受性の訓練としても役立ちます。しかし、そのままご自身の応募作品としてしまっては、写真の表現力を鍛錬する機会を逸してしまいます。他人のふんどしで相撲をとってはいけません。あえて安易な道を閉ざすことで、自分なりの写真表現を探って頂きたいと望みます。
デジタルカメラの普及によって、たくさんの人々が、写真で表現する喜びを共有できる素敵な時代になったと感じます。それに伴い、写真を撮ることや見ることを、いままで以上に深く考える場所として「写真の殿堂」が皆さまのお役に立てればと願っています。今後も奮ってのご応募をお待ちしています。
下の作品のみワンポイントアドバイスを記しています

firemouthさん
モチーフとしては、地方都市のバイバス沿いで見かけるありふれた景色に見えますが、とても興味深いテーマが隠れています。私は、『アメリカン・グラフティ』という映画を思い出してピンときました。
撮り方を工夫して同じテーマに何度も挑戦することは、写真力の鍛錬となります。入賞するまで続けてみることをお勧めします。
※メンバーのニックネーム・作品名は応募時点のものです。













