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アサヒカメラ.net  写真の殿堂 審査結果 
選者より総評にかえて(大山高)

 残暑お見舞い申し上げます。立秋とは名ばかりの猛暑が、まだまだ続きそうな気配です。厳しい暑さが、こう毎日だと、撮影で戸外を歩くのも命がけです。熱中症には充分に気をつけて、撮影をお願いします。

 さて、今回は作品とタイトルとの関係についてお話しします。
 作品を発表する段になって、タイトルは、重要な役割を受け持ちます。しかし、気の利いたタイトルを考えることには、私もよく頭を悩ませます。それならば、必要にして充分なタイトルだけをつけることをまず工夫してみて下さい。
 作品の内容をあまりにベタに説明する言葉や、擬音や擬態語は、作品そのものの価値を落としてしまうことがあります。また、本来は、写真の魅力を第一に表現すべき作者の心の声を、言葉で補強させるのもかえってマイナスになると感じます。コンテストの応募作品のように、タイトルと写真が、1対1の関係である場合、タイトルが作品の印象に与える影響は、少なくありません。応募の際には、作品にとって、タイトルがマイナスの効果にならないように、見る側に立って、今一度じっくり見直してみることをお勧めいたします。
 気負わずに、しかし真剣に考えぬいた上で、タイトルをつけて頂きたいと望みます。どうぞ、今後とも、よろしくお願いいたします。


今回の最終選考まで残った作品を紹介します
「M.C.ESCHER」 hiromukiさん
「M.C.ESCHER」
hiromukiさん
「静佇」 morikeiさん
「静佇」
morikeiさん
「Kim lone」 yuuさん
「Kim lone」
yuuさん
「見つめる先は?」 カカオさん
「見つめる先は?」
カカオさん
「アイタイヨ」 ノライヌさん
「アイタイヨ」
ノライヌさん
「あら、なんですの?」 フランケンさん
「あら、なんですの?」
フランケンさん
「夏色の棚田」 やっしーSさん
「夏色の棚田」
やっしーSさん
「まどろみ」  月見里さん
「まどろみ」
月見里さん
「コンサート会場」  処 一さん
「コンサート会場」
処 一さん
「梅雨明け宣言」  青空が好きさん
「梅雨明け宣言」
青空が好きさん
「晩夏」  歩く魚さん
「晩夏」
歩く魚さん

下記の作品のみワンポイントアドバイスを記しています


「鴨川日記」 hikityanさん
「鴨川日記」
hikityanさん
 「出会い、結ばれて、子育ての苦労、そして我が子の微笑で救われる。只鴨川は静かに水を流れる」というコメントが添えられた作品です。作者が組み写真で表現されたいことは、真っすぐ伝わってきます。私は、ひとつの「人間讃歌」なのではないかと解釈しました。

 一般的に、人間讃歌の根本には、市井の人々のささやかな営みや人生を賞讃する姿勢があります。それは戦後の復興期から高度経済成長にかけてグラフジャーナリズムを支えた哲学とも重なります。しかし、その後ライフ誌が廃刊せざるを得なかったように、写真家がこのような視点に軸足をおいて広く世界に訴えかけることは次第に難しくなっていきました。

 4点の写真にはそれぞれに味わいがあります。それは作者ならではの、人々に注ぐ温かな眼差しの成果だと思います。しかし今回の組み方は、かつてのグラフジャーナリズム的な人間讃歌を思わせるまとめ方を感じさせると思うのです。それよりも、2010年の現在、どんな場所や立場にもとらわれずにご自分の写真を追求されている方ならば、「まったくの個人の眼差し」を打ち出すことを大切にしてほしいのです。2009月12月選出の写真の殿堂で、殿堂入りに選出した、かつて奥様とお子さんを撮影した作品にあったような、私的な情愛が漲る素敵な作品をもっと見せていただきたいと思います。今後の審査では、そのような作品と出会えることも、とても愉しみにしております。

※メンバーのニックネーム・作品名は応募時点のものです。

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